Biography BIOGRAPHY

深沢亮子(ふかさわ・りょうこ) プロフィール

新演コンサート提供

Biography 活動略歴

千葉県東金市出身。3歳より両親からピアノの手ほどきを受け、10歳で永井 進氏に師事。12歳で全日本学生音楽コンクール小学校の部で全国第1位、文部大臣賞を受賞。15歳で第22回日本音楽コンクール首位受賞。日比谷公会堂にて上田仁指揮、東京交響楽団とウェーバーのコンツェルトシュテュックを協演。また、東京ヤマハホールにて国内デビューリサイタルを開催。
1956年、高校在学中、留学生試験に合格し、共立講堂にて、渡欧記念リサイタルを開催した後、ウィーン国立音楽大学へ留学、G.ヒンターホーファー教授に師事。在学中ガスタイン賞を受賞し、1959年首席で卒業。翌年、ウィーン楽友協会ブラームス・ザールにおいてデビューリサイタルを開催し、12誌より絶賛される(1966、1972年にも同ホールにてリサイタル、又室内楽のコンサートを数回催す)。1961年、ジュネーブ国際音楽コンクール2位入賞(1位なし)。

以来、ムズィークフェライン黄金の間やコンツェルトハウスで度々オーケストラと協演する他、ヨーロッパ、南米、アジア諸国の主要ホールでリサイタルを開催。室内楽では新・旧ウィーン八重奏団(スイス、ハンガリー、日本での演奏旅行で共演)、ウィーン室内アンサンブル、ブリュッセル弦楽四重奏団、シュトイデ弦楽四重奏団、ソリストではP.フルニエ(Vc)、I.ガヴリッシュ(Vc)、G.ピッヒラー(Vn)、徳永兼一郎(Vc)他の諸氏と共演。コンサートの他に放送でも活躍。日本の現代作品をも海外へ積極的に紹介する。
また、著名な指揮者(A.クヴァドゥリー、H.ヴァールベルク、L.v.マタチッチ、Z.コシュラー、E.メルツェンドルファー、B.クロブチャー、R.ヘーガー、O.マッツェラート、G.ヴァント、J.ローゼンシュトック、R.レッパード、K.エッティー、K.エスタライヒャー、朝比奈 隆、秋山和慶、森 正、山田一雄、岩城宏之、小澤征爾、小林研一郎、外山雄三、渡邉暁雄の諸氏 他)の元で、スイス・ロマンド管弦楽団を始めウィーン・N.Ö.トーンキュンストラー管弦楽団、ウィーン室内管弦楽団、グラーツ・フィルハーモニー管弦楽団、N響、東響、東京フィル、日本フィル、都響、読響、札響、群響、ニューフィル千葉(現千葉響)、名響、京響、大阪フィル、広響、九響他のソリストとして定期演奏会、特別演奏会、演奏旅行等精力的に活動し、ピアニストとしての国際的な地位を確立。

ウィーンでのベートーヴェン国際ピアノコンクール(1989、1993、2001年)、日本音楽コンクール、モーツァルト・コンクール他の審査員を務めるかたわら、NHKや民放のラジオ、テレビへの出演(「名曲アルバム」、「ピアノのおけいこ」、「テレビリサイタル」、「世界の音楽」、「音楽の広場」、「題名のない音楽会」他)、数多くのレコードやCD、著作、楽譜を出版。全国各地での公開レッスンや公開講座、音楽祭での講師など後進の指導にもあたり、次代を担う若手ピアニストが育っている。
1992年には国際交流基金より音楽文化使節として天満敦子(Vn)氏とルーマニア、チェコ、スロバキア、ブルガリアへ派遣される。1998年ケルン日本文化会館の招きにより同ホール及びウィーンにてコンサートを行う。2008年9月デュッセルドルフ、ザグレブ(クロアチア)にて演奏会を行う。国内では毎年東京文化会館を始めとする主要なホールでリサイタルを開催しており、2017年の模様はNHK-BSプレミアム及びNHK-FMで2020年の現在に至るまで度々放映・放送される。

また、2018年にはデビュー65周年記念として東京とウィーンで開催。2019年・2020年と『音楽の友』年間ベストコンサートにて柴田龍一氏により2年連続で選出される。また、2023年には東京でデビュー70周年記念演奏会を行った。CDは、2007・2009年に恵藤久美子(Vn)、安田謙一郎(Vc)の両氏と「深沢亮子と室内楽の仲間たち」1・2(ナミ・レコード)、2011年生沼晴嗣(Va)、A. スコチッチ(Vc)、藤井洋子(Cl)各氏と「楽に寄す〜街の歌」(アート・ユニオン)、中村静香(Vn・Va)氏と「シューベルティアーデふたたび」(同)、2015年はピアノソロ「幻想 Fantasie」(同・『レコード芸術』特選盤)、2018年安達真理(Va)氏と「冬の旅」(同)、2019年5月瀬川祥子(Vn)氏と「モーツァルト ヴァイオリン・ソナタ」(同・『レコード芸術』準特選盤)、2024年8月には「ピアノ愛奏小品集」をリリース。『レコード芸術 ONLINE版』2024年10月号において推薦盤となる。
1963年大阪府民劇場奨励賞。1995年千葉県文化功労者。2005年東金市政特別功労者。英国ケンブリッジ国際伝記センター(IBC)により「最も優秀な100人の音楽家」の1人に選ばれる。日本音楽舞踊会議代表理事。日墺協会理事。フランツ・シューベルト・ソサエティ理事。国際開発救援財団理事。




  1. 英語

    Born in Togane City, Chiba Prefecture, Japan. She began piano lessons at the age of three with her parents and, at ten, studied under Susumu Nagai. At twelve she won First Prize nationally in the Elementary School Division of the All Japan Student Music Competition, receiving the Minister of Education Award. At fifteen she won First Prize at the 22nd Japan Music Competition. She performed Weber’s Konzertstück with the Tokyo Symphony Orchestra conducted by Hitoshi Ueda at Hibiya Public Hall and gave her domestic debut recital at Yamaha Hall, Tokyo.

    In 1956, while still a high school student, she passed the government scholarship examination for overseas study. After giving a farewell recital at Kyōritsu Hall, she entered the University of Music and Performing Arts Vienna (Universität für Musik und darstellende Kunst Wien), studying under Prof. Grete Hinterhofer. While enrolled she received the Gastein Prize and graduated first in her class in 1959. The following year she gave her debut recital at the Brahms-Saal of the Wiener Musikverein to enthusiastic critical acclaim from twelve publications (she also gave recitals and chamber concerts at the same hall in 1966 and 1972). In 1961 she was awarded Second Prize (First Prize not awarded) at the Geneva International Music Competition (Concours International d’Exécution Musicale de Genève).

    Since then she has frequently appeared as a soloist with orchestras in the Golden Hall of the Musikverein and the Wiener Konzerthaus and has given recitals at major venues throughout Europe, South America and Asia. In chamber music she has performed with the New Vienna Octet, the Vienna Octet, the Vienna Chamber Ensemble, the Brussels String Quartet, the Steude String Quartet, and with soloists including Pierre Fournier (cello), Ivan Gavriš (cello), Gerhard Pichler (violin), and Kenichiro Tokunaga (cello). In addition to concert appearances she has frequently broadcast on radio and actively introduced contemporary Japanese works abroad.

    She has performed under distinguished conductors including Alain Quaduory, Heinz Wallberg, Lovro von Matačić, Zdeněk Košler, Erich Mertzdorfer, Berislav Klobučar, Rudolf Heger, Otto Matzelart, Günter Wand, Joseph Rosenstock, Raymond Leppard, Karl Ötty, Karl Esterreicher, Takashi Asahina, Kazuyoshi Akiyama, Tadashi Mori, Kazuo Yamada, Hiroyuki Iwaki, Seiji Ozawa, Kenichiro Kobayashi, Yuzo Toyama and Akio Watanabe, with orchestras such as the Orchestre de la Suisse Romande, Tonkünstler-Orchester Niederösterreich, Vienna Chamber Orchestra, Graz Philharmonic Orchestra, NHK Symphony Orchestra, Tokyo Symphony Orchestra, Tokyo Philharmonic Orchestra, Japan Philharmonic Orchestra, Tokyo Metropolitan Symphony Orchestra, Yomiuri Nippon Symphony Orchestra, Sapporo Symphony Orchestra, Gunma Symphony Orchestra, Chiba Symphony Orchestra (formerly New Philharmonic Chiba), Nagoya Philharmonic Orchestra, Kyoto Symphony Orchestra, Osaka Philharmonic Orchestra, Hiroshima Symphony Orchestra and Kyushu Symphony Orchestra. Through subscription concerts, special performances and tours she has established an international reputation as a pianist.

    She has served on juries for the International Beethoven Piano Competition Vienna (1989, 1993, 2001), the Japan Music Competition, the Mozart Competition and others, while also appearing on NHK and commercial radio and television programs (“Meikyoku Album,” “Piano no Okeiko,” “Television Recital,” “Sekai no Ongaku,” “Ongaku no Hiroba,” “Daimei no Nai Ongaku-kai,” etc.). She has released numerous recordings, CDs, books and scores, and given public masterclasses, lectures and served as a faculty member at music festivals throughout Japan, nurturing the next generation of pianists.

    In 1992 she was dispatched by the Japan Foundation as a Music and Cultural Envoy with violinist Atsuko Tenma to Romania, the Czech Republic, Slovakia and Bulgaria. In 1998 she was invited by the Japan Cultural Institute in Cologne to perform there and in Vienna. In September 2008 she gave concerts in Düsseldorf and Zagreb (Croatia). In Japan she has given annual recitals at major venues including Tokyo Bunka Kaikan; her 2017 recital was repeatedly broadcast on NHK-BS Premium and NHK-FM through 2020.

    In 2018 she celebrated the 65th anniversary of her debut with concerts in Tokyo and Vienna. In 2019 and 2020 she was selected by critic Ryuichi Shibata for “Best Concert of the Year” in Ongaku no Tomo magazine for two consecutive years. In 2023 she presented her 70th debut anniversary concert in Tokyo. Her CDs include Ryoko Fukazawa and Friends in Chamber Music Vols. 1 & 2 (Nami Records, with Kumiko Etoh, violin, and Kenichiro Yasuda, cello, 2007/2009); An die Musik – Songs of the City (Art Union, 2011, with Harutsugu Oinuma, viola; A. Skočić, cello; Yoko Fujii, clarinet); Schubertiade Again (with Shizuka Nakamura, violin/viola); Fantasie (piano solo, 2015, Art Union, Special Selection by Record Geijutsu); Winterreise (with Mari Adachi, viola, 2018); Mozart Violin Sonatas (with Shoko Segawa, violin, 2019, Semi-Special Selection by Record Geijutsu); and Beloved Piano Pieces released in August 2024, recommended in the October 2024 issue of Record Geijutsu Online.

    Her honors include the 1963 Osaka Prefectural Theater Encouragement Award, the 1995 Chiba Prefecture Cultural Merit Award and the 2005 Togane City Special Service Award. She was named one of the “100 Most Outstanding Musicians” by the International Biographical Centre, Cambridge, U.K. She serves as Representative Director of the Japan Council of Music and Dance, Director of the Japan–Austria Society, Director of the Franz Schubert Society, and Director of the International Development and Relief Foundation.

活動年表 Timeline & Photos

出来事

千葉県東金市生まれ

3歳のころ、両親の手ほどきで自然にピアノを弾き始め、家族や親戚の支えの中で音楽に親しむ。
10歳で永井進氏に師事。

1949年頃

11歳のとき、同進会でピアノ演奏。

1950年頃

全日本学生音楽コンクール小学校の部 全国第1位・文部大臣賞受賞(12歳)
家族の支え、永井先生のご指導、そして学校の先生や周囲の皆さまのおかげで、この賞をいただけたと思っています。

1953年

日本音楽コンクール優勝(15歳)日比谷公会堂にて東京交響楽団と共演
Prof.W・バックハウスに演奏を聴いていただく機会を得た
戦後間もない『青少年のための音楽会』に出演。初の協奏曲演奏で成功を収め、永井先生から『本番が一番良かった』と温かい言葉をかけられた思い出深い舞台です。

プロフェッサー

1956年

高校在学中(高校2年生)に渡欧。電話もない時代に、両親とともに思い描いた留学を実現し、ウィーン国立音楽大学に入学(G.ヒンターホーファー氏に師事)

1958年

ブリュッセル万国博覧会
オーストリーのグラスパビリオンで、国立ウィーン音楽大学で師事したG.Hinterhofer先生の公開レッスン。先生の生徒で2人のアメリカ人と私が選ばれ参加しました。万国博覧会の為にオーストリーのベーゼンドルファー社が作った朱色のグランドピアノを使用。
2人のアメリカ人の生徒は、N.シェットラーさんでミュンヘンのコンクール1位、後にP.シュライヤー氏他、著名な歌手の伴奏者として活躍。もう一人は、M.ビルソンさん。後に古楽器奏者として活躍。私たち3人は一緒に卒業試験も受けた。

1958年10月25日

グレーテ・ヒンターホーファー教授 国立ウィーン音楽大学教職30周年記念コンサート
1958年10月25日(土)開演:19時
会場:ムジークフェライン 大ホール 「黄金の間」
共演:N.Ö.トーンキュンストラー・オーケストラ

グレーテ・ヒンターホーファー教授のクラスから選ばれた4名が演奏致しました。私もリストのコンチェルト・Nr.1を持てるもの全てを出し切った演奏をし、それは光栄で嬉しい事でした。

幼い頃より何かと応援してくれた音楽好きの親戚の叔父が、たまたま仕事でデュッセルドルフに来ており、未だ学生だった私がムジークフェラインの大ホールでコンチェルトを弾く事を知ると、仕事の予定を調整し、会社のお仲間4〜5人と駆けつけてくれて皆様大変喜んで帰国された事も良き思い出です。

「出演者について」
度々来日され皆様が良くご存知のアーティストです。
・マルコム・ビルソン氏:アメリカの大学で教授となり、古楽器奏者及研究者
・ノーマン・シェットラー氏:母校(国立ウィーン音楽大学)の教授
ソロ活動やペーター・シュライヤー氏等の伴奏を務める
・インゲ・マイヤーホーファー・ラングナー氏:ショパン国際ピアノコンクールで入賞
・KARL・ÖSTERREICHER氏(指揮者):時が流れ、私が結婚した事をお聞きになり、大きなバラの花束を贈って下さいました。これもとても嬉しい思い出です。

1959年頃

Bad gastein賞を受賞 
Bad gasteinにて、リストのピアノ・コンチェルトNo1を演奏 
Prof.W・バックハウスと再会

1959年

ウィーン国立音楽大学を首席で卒業。
音楽の都ウィーンで学ぶ中で、“音楽が生活の中に息づいている”という文化の豊かさを実感しました。

1960年

ベーゼンドルファー・コンクールが終わると、会場にいらしたP.B.Skodaさんが寄って来られて、「リッキー、特にバルトークが本当に素晴らしかった‼︎…」と褒めて下さいました。

数日後、その事を新聞へ執筆され、私は嬉しくて、今でもよく覚えております。会場は楽友協会「ブラームス・ザール」。楽器は勿論、ベーゼンドルファーでした。

スイスにてウィーン八重奏団とヨーロッパツアー中のプログラム

  • アントン・フィーツ氏、ウィルヘルム・ヒューブナー氏、アルフレッド・ボスコフスキー氏、オットー・リューム氏、ラファエル・アルトベック氏Strengさん、当時のウィーンフィルのメンバーで

コンマス揃いの八重奏団々

1960年11月11日

ウィーン・デビュー・リサイタル 楽友協会「ブラームス・ザール」
G.ヒンターホーファー先生のお勧めにより開催致しました。12誌全てのオーストリアの新聞で絶賛されました。全ての批評が「良かった」と書く事はない!とG.ヒンターホーファー先生は言われ、それはそれは喜んで下さいました。

プログラムは下記の通りでした。
・Mozart:デュポールの主題による9つの変奏曲
Beethoven:ベートーヴェンC-Dur Op.2 No.3
・Bartók:3つのブルレスク
・Schubert:即興曲 B-Dur f-moll Op.142
・Chopin:プレリュード cis-moll Op.45
・Chopin:スケルツオ C-Dur No.3 cis-moll Op.39

1961年

ジュネーブ国際音楽コンクール第2位(1位なし)

ハンガリー・ショプロン音楽祭

1961年1月

ジュネーブ国際音楽コンクール授賞式
ジュネーブのコンクールは、大学の廊下でR.ハウザー教授に「リッキー、ジュネーブを受けたら?」と勧められ、最後にコンチェルトを弾く場合は、ご自分で作曲されたカデンツを弾いて欲しいと言われた。
運良く入賞し、その時のオーケストラは有名なスイス・ロマンド管弦楽団だった。
当時このコンクールの一次予選は、幕が張られ、誰が中で弾いているのかわからない様にしてあった。二次予選からは有名な大きなホールで、大勢のお客様が入っていた。

課題曲は沢山ある中から自由に選ぶのだが、私は下記の曲を演奏した。
・J. S.Bach:平均律クラヴィーア曲集第II巻よりNo.2
・W.A..Mozart:ピアノ ソナタ ニ長調 K.576
・F.Chopin:練習曲 No.9 変ト長調  Op.25 “蝶々”
・C.Debussy:練習曲 No.1 ハ長調
・R. Schumann:ソナタ ト長調  Op.22
・M.Ravel:ソナチネ
・W.A.Mozart:ピアノコンチェルト C-Dur K.467
☆カデンツはR.ハウザー教授が作曲された作品

コンクールでは、D.Lipattiのノクターン 嬰へ短調 作品6“クララ・ハスキルに捧ぐ”もひくように事務局から言われ、楽譜が送られてきて私も練習して行ったが、どう言うわけか直前にとり止めとなった。
ずっと眠っていたその譜面が2016年、私のレッスン室の楽譜棚からみつかった。この曲の事を思い出した私は、D.Lipattiの伝記を読んだ。
そして翌年は彼の生誕100年と言う事もわかり、2017年5月17日(水)19時開演 浜離宮朝日ホールでのリサイタルのプログラムに入れた。

D.Lipattiと同じルーマニア出身の忘れがたいピアニストClara・Haskilに捧げられた作品だった。ノクターンは3曲あるが、譜面が手に入らず、リサイタルではこの1曲のみを演奏した。ウィーン留学時代、Haskilのコンサートや、コンチェルトを度々聴く事ができて幸運だった。魂の芸術家とも云うべきその演奏から深い感銘を受け、今も尚、私の心に残っている。

1961年11月5日

N.Ö.トーンキュンストラー・オーケストラ定期コンサート
メンデルスゾーンPfコンチェルトg-moll 
20歳の頃
N.Ö.トーンキュンストラー管弦楽団の事務局から定期演奏会のソリストに招かれ、ウィーン楽友協会「黄金の間」でメンデルスゾーンのピアノコンチェルトNr.1をメルツェンドルファー氏(ドイツ人)の指揮で演奏。
当時は同じ会場の「黄金の間」で必ず3回のコンサートが行われておりました。労働者の為、学生の為、一般の人の為、数日後にウィーン近郊の都市で、もう一度同じ曲目で演奏する様に決められておりました。私はこの後も定期演奏会へ何度も招かれました。
このオーケストラは数年前から佐渡裕さんが、シェフ・コンダクターをされていました。

1961年11月29日

楽友協会大ホール黄金の間
N.Ö.トーンキュンストラー・オーケストラ特別演奏会
チャイコフスキーPfコンチェルト 指揮K.エスタラライヒャー

1962年 春

NHKTVピアノのおけいこで連弾
自宅へ練習で伺った時、恩師 永井進先生との写真

1963年

大阪府民劇場奨励賞受賞

Jörg Demusさん、Paul Badra Skodaさんと東京でご一緒
ウィーンの三羽ガラスのお二人。もう一人の方はF.Guldaさんです。
今はこの三人の素晴らしいアーティストは残念乍らお亡くなりになりました。度々学生の頃、ウィーンでの各々のコンサートを聴き感動いたしました。

私が音大の学生だった頃の事ですが、ある時、J.Demusさんからシューベルトのピアノ五重奏曲〝鱒”の譜めくりを「リッキー、譜めくりしてくれる」と、お頼まれしました。その楽譜に一音一音指使いが青色の万年筆で書かれていたのには驚きました。

彼の指使いを参考にさせていただきたいと思っておりましたら、「いいよ!リッキー楽譜かしてあげるよ。」と言って下さり拝借。大急ぎで譜面へ書き写し、J.Demusさんへお返ししたのでした。今でもその楽譜で、殆どそのままの指使いで演奏してます。

P.B. Skodaさんからもサイン入りの御著者を頂きました。ある時、東京のオーストリア大使館でお会いしましたが、そこで私にモーツァルトの“デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲”を弾くようにと言われて弾きましたら、その時J.Demusさんもいらっしゃいまして、「リッキー‼︎、音楽的で素晴らしいモーツァルトだったよ‼︎」とお二人が褒めて下さり、「リッキーへご褒美だ‼︎」と先程の御本を下さったのでした。

1965年 夏

モーツァルトがオペラ「魔笛」を作曲した小屋の前で当時のウィーンフィル/ヴィオラのトップ奏者Strengご夫妻とお嬢さんとご一緒。
Strengさんはウィーン八重奏団のメンバーでもあり、スイスやハンガリー 日本での演奏会でシューベルトのピアノ五重奏曲「ます」を度々共演致しました。

1966年 4月

楽友協会「ブラームス・ザール」リサイタル
F. Schubert:ソナタ ト長調 Op.78 D894 “幻想”
J.Brahms:幻想曲 Op.116
R. Schumann:幻想曲 ハ長調 Op.17
幻想曲を集めた大きな長いプログラムでした。楽友協会「ブラームス・ザール」でのリサイタルはいつも満席。ステージの奥までと、2階の舞台上の奥は私の姿が見えない場所ですが、それでも聴きたい!と大勢の方々がご来聴下さいました。

1970年代〜

国内外でオーケストラとの共演・リサイタル・室内楽など幅広く活動

©️木之下晃

1980年代

グラーツ・フィルハーモニーと共演
リストの協奏曲を演奏予定だったピアニストが急病に。数日前にムジークフェラインでの演奏を聴いたマネージャーから声がかかり、急遽代役として出演しました。

©️木之下晃

1989年〜2001年

ベートーヴェン国際ピアノコンクール(ウィーン)にて3回審査員を務める。

1992年

国際交流基金音楽文化使節として、天満敦子氏とともに東欧4カ国(ルーマニア・ブラショフ、ブルガリア、チェコ、スロバキア)で演奏。ドプチェック氏(政治家/書記)

1992年 6月

国際交流基金より音楽文化使節として天満敦子氏とルーマニア他(ブラショフ、ブルガリア、チェコ、スロバキア)でリサイタル

1995年

千葉県文化功労者に選出

1998年

ウィーンのタバコ会館にてW.パンホーファー氏と共演
深沢亮子後援会のドイツ、オーストリア旅行を兼ね、ウィーンで演奏会を開催。
ケルン日本文化会館より招待を受け、コンサートを開催

2003年11月29日

佐倉市民音楽ホール
共演:ブリュッセル弦楽四重奏団

2003年12月2日

コトブキ D.I.センター
深沢亮子講演会20周年コンサート
共演:ブリュッセル弦楽四重奏団

2005年

東金市政特別功労者表彰

2007年

CD「深沢亮子と室内楽の仲間たち 1」リリース(ナミ・レコード)

2015年

ソロ・アルバム「幻想 Fantasie」リリース(『レコード芸術』特選盤)

2017年5月17日

浜離宮朝日ホールでの「深沢亮子 ピアノ・リサイタル」がNHK-BS・FMなどで放映(以後も継続)

助川敏弥:「ちいさな四季」26のやさしいピアノ曲集(1971年)より
D.Lipatti:夜想曲 嬰ヘ短調 Op.6 ークララ・ハスキルに捧ぐー
W.A.Mozart:ピアノ・ソナタ Nr.10 ハ長調 K.330
F.Mendelssohn:厳格な変奏曲 ニ短調 Op.54

2018年5月19日

「深沢亮子 ピアノ・リサイタル ~デビュー65周年記念~弦楽器と共に」を東京文化会館小ホールで開催

F.J.Haydn:ピアノ三重奏曲 ト長調 Op.73-2 Hob.XV:25
F.Schubert:アルペッジョーネ・ソナタ イ短調 D821、ピアノ五重奏曲 イ長調 Op.114 D667 「鱒」

2018年6月20日

「深沢亮子 ピアノ・リサイタル ~デビュー65周年記念~弦楽器と共に」をウィーン・モーツァルトハウス・ベーゼンドルファーザールで開催

プログラムは下記の通りでした。
・Mozart:ピアノ・ソナタ No.10 C-Dur K.330
・Schubert:即興曲 Op.142 No.2 As-Dur, Op.142 No.4 f-moll
・助川敏弥:ピアノのための「3つの易しい十曲」(風・五月・夏の終わり, 1971)、ジスモンダ 2010
・Mendelssohn:17の厳格なる変奏曲 d-moll Op.54
友人の人見楷子さんには、ウィーンでの65周年記念コンサートに大変ご尽力いただきました。

2018年6月

Ryoko Fukasawa Piano Recital Wien
コンサートレビュー「月刊ウィーン GEKKAN-WIEN」

リハーサルの演奏
ウィーンで一番古いカフェハウスの1つ
昔からカフェとして 営業してそのまま続いてカフェとして残っているなかでは多分一番古いとか。モーツァルトもベートーヴェンもここで演奏したそうです。
シュタイヤー市にある 「シューベルトハウス」
薄いグリーンの「シューベルトハウス」は「鱒」を作曲した家
ドイツ ミッテンバルト市のヴァイオリン製作ミュージアム

2019年

ベーゼンドルファー・ジャパンにて井上氏と。
日墺協会のクリスマス例会を行ったときに楽器をお借りしました。
(瀬川祥子さん(Vn)とデュオで共演)

2019年・2020年

『音楽の友』年間ベストコンサートに2年連続で選出

2020年3月

ベヒシュタイン・ジャパン 元会長の戸塚亮一氏と

2022年4月30日

昭和女子大学創立100周年記念式典
人見記念講堂にて「ます」を演奏。
「出演者」
黒木岩寿(Cb) 安達真理(Va) 瀬川祥子(Vn) 深沢亮子(Pf)
人見のり子(昭和女子大学元理事長)笹沼樹(Vc)

2022年6月25日

勝田台文化センター
「出演者」
恵藤久美子Vn  深沢亮子Pf
中村静香Va  安田謙一郎Vc

2023年5月27日

東京文化会館 デビュー70周年記念 深沢亮子 ピアノ・リサイタル

2024年8月

CD「ピアノ愛奏小品集」をリリース。
レコード芸術ONLINE10月号の推薦盤となる。

現在

国内外での演奏活動のほか、CD・出版物制作、後進の指導にも力を注ぐ

その他(受賞情報) Award information

深沢亮子 受賞歴・表彰歴

※横にスクロールしてご覧ください。

受賞・表彰名備考
1950年頃

全日本学生音楽コンクール小学校の部 全国第1位

文部大臣賞受賞(12歳)

1953年

日本音楽コンクール優勝

東京交響楽団と共演

1959年

ガスタイン賞

ウィーン国立音楽大学卒業時

1961年

ジュネーブ国際音楽コンクール第2位(1位なし)

国際的評価を受ける

1963年

大阪府民劇場奨励賞

 

1995年

千葉県文化功労者

千葉県より表彰

2005年

東金市政特別功労者表彰

出身地より顕彰

2015年

『レコード芸術』特選盤

アルバム「幻想 Fantasie」にて

2019年

『音楽の友』年間ベストコンサート選出

2年連続(2019年・2020年)

2020年

『音楽の友』年間ベストコンサート選出

審査員歴

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内容備考
1989年〜
2001年

ベートーヴェン国際ピアノコンクール(ウィーン)ほか

国内外の複数の国際音楽コンクールで審査員を務める

国際文化交流活動

※横にスクロールしてご覧ください。

活動内容備考
1992年

国際交流基金 音楽文化使節として東欧4カ国を巡演

ヴァイオリニスト天満敦子氏とともに参加

1998年

ケルン日本文化会館の招待により演奏会開催

ケルンおよびウィーンでの公演

  • 現在の活動(Current Activities)

    • 国内外での演奏活動

    • CD・出版物の制作

    • 後進の指導

    • 各地での講演・公開レッスン

    • メディア出演(NHK-BS・FMなど)

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